スリーブの間隔の規定のRCでのポイント3つ

1級管工事のコツ

スリーブの間隔3Dとか梁成1.5Hとかって1級管工事で学んだけど忘れたー

という方向けへの記事となります。

この記事では

  • 梁貫通についてわかる
  • 1次ソースがわかる
  • 実務的な施工計画例がわかる

 

はじめに結論

A:梁成1.5Hと3D2種
  • 梁成の高さから1.5倍以上離す:あき(離隔)
  • おとなりの(スリーブ)貫通の穴の平均サイズの3倍以上はなす(3D):芯から芯の距離(間隔)
  • 梁の下端からD/3以上はなす
  • 開口と補強はセットです★

本記事の内容

  • なんで穴の位置と間隔を決めるのか
  • 1級管工事施工管理技士が言うのはわかるけど何ルール?
  • 補強筋との鉄筋の役割での種類
  • 実務上の留意点
  • 3Dの配管スリーブの値の出し方
  • 梁成(はりせい)ってどこからとこまで?
  • 地中梁のスリーブ入れまでに間に合うか

 

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なんで穴の位置と間隔を決めるのか

理由として

建物の強度が確保するため

具体的には

自由に穴を開けると

せん断力(ねじり切れる粘土のイメージ)

梁が壊れてしまうから

配管の為の穴を開けるときは

貫通のサイズと位置を守る

「え?建物ってタテに立っていくものだしわざわざなんで横から穴あけるの?」

 

1階以上はそうですね、そこまで気にせずPSをたてに

延ばせばいいです。(換気や空調はまた別ですが)問題は地下です。

地下にも地中梁という梁がいます

テーブルが地下埋まっているイメージ

「梁をよけて入れればいいじゃん」

そうですね、その分外回りの配管は深く掘る必要が出てきます

100歩譲ってそれは楽勝とします。←ナイ!

問題は「排水」です

排水は自然流下、自然勾配、重力式なので勾配が必要です。

下水道の本管の深さ、

公共汚水桝の深さは無限に深くはできませんので

初めから公道で深さが決まっている

特に

起点の地中梁のスリーブ深さ=スリーブ+配管の管底高は非常にRCの給排水計画では重要になります。

「〇んこが流れねーからだよ!」「んなタテモンだれもすまねーだろ!」(え?なんかいった?心の声?)

 

 

 

1級管工事施工管理技士が言うのはわかるけど何ルール?

「汗」

調べてみた

梁貫通 法律

 

 

国土交通省大臣官房官庁営繕部整備課:6.2.2 梁貫通孔【基準 6.2(2)関係】
6.2.2 梁貫通孔【基準 6.2(2)関係】
引用URL:https://www.mlit.go.jp/common/001396995.pdf

引用ここから

梁貫通孔は、ヒンジ領域を考慮し、原則として、柱面から 1.5D(D は梁せい。以下同じ。)
離れた範囲内の位置に設けてはならない。ただし、せん断スパン比に応じて、これより短い
ヒンジ領域を設定することもできることとするが、その場合であっても、1.0D 以上とする。
なお、基礎梁及び壁付帯範囲については、ヒンジ領域が明確でないため特段の規定は設けな
いこととする。
孔径は梁せいの 1/3 以下で、貫通孔の中心間隔は両孔径の平均の3倍以上とする(貫通孔
が円形でない場合は、外接円とする。)。また、一般部のあばら筋のピッチよりも孔径が大き
くなる場合は、原則として、孔の上下に縦筋を設ける。
貫通孔の上下の位置は、梁せいの中央付近とすることが望ましく、特に、梁中央部下端に
ついては、梁下端より D/3 の範囲に設けてはならない。
境界梁等大きなせん断力を受ける部分には、原則として、貫通孔を設けないこととするが、
やむを得ず設けなければならない場合には、設計用せん断力を割り増す等、適切な値を用いて補強設計を行う

引用ここまで

ポイントは

  • 梁成1.5H離す(梁の面から開口部の面まで)
  • 穴のサイズは梁の高さの3分の1のサイズの穴(たて)
  • 穴の位置は穴のサイズの梁の下端の3分の1より上(たて)
  • 隣の穴の中心から中心までのサイズの平均の3倍以上(よこ)
  • 補強筋を入れる(せん断力を補うため)

という処理、工程が必要となります。

規定といっても建築の仕様書規定なのだろうくらいの認識ですが、

構造に詳しい方からするといろいろ計算があるのでしょう

そんなん1級管工事で決まっているからではルールと言えるのか?

 

1級管工事の試験では3Dと補強筋の名前

  • 主筋
  • ななめ筋
  • 帯筋
  • あばら筋(スターラップ筋)

 

などを覚えておくといいでしょう。

実際はウェブレンというセットになった部材がありますので

それで補強するそうです。

実務上の

注意点としては

φ100の配管なら2サイズアップでの配管が一般的です

100→125→150

と150のスリーブが必要となります。

理由として

φ100の呼び径の配管の外径はφ100ではないからです

 

例)VUならφ114とか

あとは

給排水だけでなく、

ガス屋さんと施工図を共有したりもします。

都度調整より、

サブコンなら設計、

なければガス水道どちらかが音頭を取るほうがスムースだからです。

3Dの配管スリーブの値の出し方

3Dですが、横と縦

の考え方があるので覚えましょう

 

梁成の3分の1以下のところは配管NG

たてよりの部分梁そのものに対してタテに3D 梁成の3分の1以下のところは配管しないでね。

梁成があってHとします。

Hが1200mmとします。

3分の1なので3で割ります

1200÷3=400

なので、梁成下端から400mmは配管NGです。

かつ中心よりが原則らしいです。

梁成の3分の1の径以内であること(穴のサイズ)

たてよりの部分その2として、下端から梁成の3分の1でも

そもそもの穴のサイズが3分の1以上はとなります。

梁成を1200mmとします

さきほどと同じく3分の1なので

1200÷3で400となります。

なので配管の穴の径の上限は400となります。

 

梁のお隣のスリーブ(貫通部武運)に対して3D

よこの話その1です

Dは直径のDです。

配管のあな1個分

 

離隔を取りましょうねということです。

芯から芯の距離(間隔)のです

あき(離隔)ではないです

2個の穴でも3個の穴でも

平均値を出して計算します

当該サイズがφ100なら×3

  • 1D=100mm
  • 2D=200mm
  • 3D=300mm←これ

ケースによるるとおもいますが

  • 2本なら→(÷2して×3)
  • 3本なら→平均値を出します(÷3して×3)

 

例1)

100と100の2つの穴のしんしん(芯と芯)で

100mm+100mm=200→足して

200÷2≒100mm→÷2(本数で割り)
(2本だから2)

100×3=300→×3(3倍する)

300mmです。

 

例2)

じゃあ100と150なら?

100+150=250→足して

250÷2=125mm→÷2(本数で割り)

(2本だから2)

125×3=375mm→×3(3倍する)

例)3

じゃあ3本なら?

100mm150mm125mmなら

100+150+125=375→足して

375÷3=125→÷2(本数で割り)

125×3=375mm→×3(3倍する)

となります。

梁成からの離れ(離隔)梁成×1.5倍(柱+梁なら柱から⇔穴の面⇔梁のみ)

よこの話その2です

 

梁成が1200とします。

1.5倍以内なので1800ですね

 

1800以上あけましょうということです。

柱と梁がある場合は柱から管の面までの間隔(空き)となります

梁のみの場合は梁の先から穴の面までの間隔(空き)となるようです。

テキストだとそうなんですが、上記の引用だと明示のない部分なので

また調べる必要はありそうです。

まあ、強度の確保という意味では「構造体から」で考えたほうが

いいようです。

梁成(はりせい)ってどこからとこまで?

 

 

 

梁とか柱とかよくわかんない

テーブルにたとえてみた

ここがはり、テーブルのこんなとこ  

梁成

これがはりせい(梁成)の高さ

上の階のスラブとつながっているからここまでとなる。

詳しくは基礎図と基礎リスト見てね

 

柱はこんなかんじ

 

あとがき

地中梁のスリーブ入れまでに間に合うか

施工図を皆さん頑張って書いたり施工仕込んだりしてますねー

スリーブ日取りだけ急にきめるな!

いいから構造図もくれ!

図面全部くれ!

設備図だけ送るとかやめて?

とかよく悲鳴を聞きます。

一級管工事いろいろ書いてますのでよろしくお願いいたします。

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