
下水の雨とそれ以外ってなんか
ちがうの?
という疑問にお答えします。
下水道には雨水と汚水があります。どう別れているのか、なぜわけているのか、またどういうエリアだとわけている傾向があるのか、などを可能な範囲で説明していければと思います。
よくわかりにくい部分がありますが、ご了承ください。
下水道の雨水と汚水ってなに?
雨水はその名のとおり雨が降って流れていく水です。
それに対して、汚水はそれ以外のほぼすべての水です。
例えば、トイレの水(し尿を含む汚水という)
台所、風呂場の水(雑排水という)、エアコンのドレイン水、
給湯器の排水(貯湯式、潜熱回収型の瞬間式の排水など)
特殊排水(病院、工場などの排水)、お庭の外流しの排水
(下水道管理者によっては雨水のエリアもある)などです、
下水道の雨水と汚水を分けるエリアわけないエリア
下水道の雨水と汚水を分けるエリアわけないエリアがあるのはなぜか、ご注意として
以下は想像の範疇と経験から感じる部分であることをご了承ください
。
- 落差が関係するケース
- 河川までの距離が関係するケース
- 下水道管理者全体としての方針で決められているケース
落差が関係するケース
これは、そのエリアの地形が山や丘など坂が多いなど落差が大きいエリアは比較的分流(汚水と雨水を別々に処理しているエリア)で
あるケースが多いです。おそらく大量の雨が降ってきた場合、
落差が大きいエリアだと、その分合流(雨水と汚水を1つの管で処理するエリア)方式で
1つの管で処理しようとするとどうなるでしょうか。
答えはあふれやすいです。当然ですが、そういうエリアですと、
側溝(どぶ)で雨水を分けたり、雨水を汚水と別の管(2つの
管)完全分流などと呼ぶ、で分けたりするエリアが多いです。
例)川崎の一部、町田の一部など
河川までの距離が関係するケース
こちらも地形が関係するのですが、
河が近いエリアは雨水と汚水を分けて処理する分流式のエリアが
多い印象があります。おそらくですが、理由としては、河が近いんだから、そのエリアの雨水は河に放流したほうが、エリア全体として、合流式で処理している部分の下水道処理場の処理量を減らすこと
ができ、かつ、落差のときと同じですが、大量の雨が降ったときに
合流管があふれて下流のエリアがどんどんあふれるのを避けることが
できるのではないでしょうか。
例)世田谷区の一部など
下水道管理者全体としての方針で決められているケース
こちらは地形や処理場がない市町村など、あっても川が近く処理場が少ない市町村などで、うちは合流で汚水も雨水も一緒、うちは川が近いし山や川が多いし、そんなに処理場つくれないから分流で雨は川へ、という方式であることもあります。
下水道の雨水と汚水を分けるエリアわけないエリアどっちがいいの?
というはなしですが、結論からいうとどちらとも言えないといえます。住むだけなら、坂の下だと分流だとあふれやすいですとか、
分流だと河の近くだとあふれやすいとか、そういう住むだけのこと
ならば、分流式はあぶないとなるのでしょうが、
社会全体としては、全て合流にしても、下水道の処理場では
大雨のときに処理しきれないで河や海に放流するというリスクを
追うこととなります。(東京湾などの処理量の例など)
また、では全て分流式にすればよいという意見があったとしても、
雨も汚水も基本的には自然流下(勾配をつけて流すこと)で川や処理場まで送るので、上流になればなるほど、浅く浅く管を入れる必要があります。
当然地形により平坦な地形では、全てを分流式で処理していく勾配が
エリアとして取れなくなるということです。